青い花の謎2005年08月12日 18:43

毎日新聞より「ヤグルマギク:イオンと結合し色が変化青い花の謎解明」
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20050811k0000m040133000c.html
アントシアニン-Fe-Mg-Ca-フラボン の錯体ということですか。Natureの論文を見なくちゃ。

なお、リンク先がなくなっちゃうかもしれないから、以下に記事を再録しておこう。
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 青いバラは存在しないのに、同じ型の色素を持つヤグルマギクがなぜ青い花を咲かせるのか。90年近く科学者を悩ませてきた難問を、武田幸作・東京学芸大名誉教授(植物生化学)らが解明した。ヤグルマギクの色素の結晶構造を調べたところ、単独では赤いアントシアニンという色素が金属イオンなどと複雑に絡み合い、青い色を出していた。バラにはこの複合体がないと考えられる。11日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
 アントシアニンは植物の種類によって赤、紫、青などの色を出す。ヤグルマギクのアントシアニンはバラと同じ型で、単独では赤い。色が変わる理由は(1)花びらが酸性かアルカリ性かの違い(pH説)(2)色素に結合する金属イオンの違い(金属錯体説)−−などの説があり、90年近く議論が割れていた。
 武田さんらは、アントシアニンの色素を純粋な結晶にすることに成功。X線をあてて構造を詳しく分析したところ、アントシアニンに鉄、マグネシウム、カルシウムの3種類の金属イオンとフラボンと呼ばれる有機物が結合し、青い色を出すことを突き止めた。
 バラは、何らかの要因で同じ複合体ができない可能性が高いという。
 武田さんは「金属イオンが色の変化に絡んでいるとの説は、もともと日本の研究者が提唱していた。これを証明できてうれしい」と話している。【西川拓】
毎日新聞 2005年8月11日 3時00分
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