電磁波の恐怖? ― 2005年10月07日 21:00
なんだかなぁ。
各紙が報じているようだが, 毎日新聞の場合
「さい帯血:移植搬送中にJAL職員が磁気検査、謝罪」
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20051007k0000e040085000c.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20051007k0000e040085000c.html
ちなみに朝日新聞では, 「磁力線は携帯電話の10分の1程度」とのこと。 X 線の方は, 実は意外と強いとかいう話もあるし, 造血細胞に対する悪影響を懸念することは, 納得できる。通常の診断で用いる X 線撮影だって, 撮影技師はきちんと防護が必要なくらいだしね。 で, 磁力線は本当に悪影響があるのか ? ってのが疑問なわけだ。ゼロリスクの罠に陥ってないか ? と。 頻度からいっても, 金属探知機を回避するコストは低いだろうから, そうしてもいいとは思う。 しかし, 一律に回避するようにとお役所が通達したり, 間違えたからといってニュース種になったり, お詫びしたり, という次元の話じゃないと思うゾ。
ついでに言えば, もしも副作用があったとしても, 移植後にそんなに直ぐに症状が現われるものでもないと思う。その場での「今のところ副作用はない」との病院の発表を伝えておしまいというマスコミの対応もおかしなものだ。
東京都赤十字血液センター臍帯血(さいたいけつ)バンク(東京都渋谷区)が先月、移植のため「さい帯血」を中国地方の病院に搬送中、羽田空港において日本航空(JAL)の地上職員が誤って金属探知機に通していたことが分かった。探知機で発生する磁力線は、X線とともに細胞分裂が盛んなさい帯血への影響が懸念されており、国土交通省は航空各社に対して検査を免除するよう通知している。
JAL広報部は「職員は通知のことは知っていたが、免除するのはX線検査だけだと思い込み、金属探知機のことは念頭になかった。おわび申し上げたい」と話している。
さい帯血は、赤ちゃんのへその緒にあり造血能力が高いため、白血病患者らへの移植医療に使われる。
JAL広報部などによると、事故は9月20日、中国地方の公立病院の医師が入院中の患者に移植するさい帯血、数十ミリリットルを同バンクから受け取り、羽田空港に持ち込んだ際に起きた。医師はJALの空港カウンターでさい帯血を運んでいることを告げ、X線による手荷物検査や磁力線による金属探知機検査を行わないように依頼。しかし、容器を預かった地上職員は、本来避けるはずの金属探知機のゲートをくぐった。
さい帯血が浴びた磁力線の強さは、通常、携帯電話を使用する際に受ける磁力線より小さい程度だった。同病院は「影響は少ない」と判断し、患者の同意の下で移植した。その後、特に副作用などは起きていないという。
国は00年、さい帯血や骨髄液が検査で磁力線やX線を浴びた場合にがん化などの悪影響が懸念されるとの理由で、検査を免除するよう国内の航空会社に通知。骨髄移植推進財団などが発行する証明書を持参すれば検査を免除される。
日本さい帯血バンクネットワークは「たとえ微量でも、移植を待つ患者にとっては不安なはず」としており、国や航空各社に再発防止を申し入れる方針。【山本建】
毎日新聞 2005年10月7日 15時00分
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